整形外科ってよくわからない。
整形外科って難しそう。
整形外科は苦手...
足が痛そう...だけどどう検査したらいいかわからない
小動物整形外科疾患に興味があるけど、どうやって勉強したらいいかわからない。
整形外科はややこしいですが、お腹の臓器と比べて動くことがないので、基礎がしっかりしていれば見逃すことはありません。
獣医の教科書は非常に多く、かつ高額です。
高給であれば試しで買ってもいいですが、少ない給料の中で自分に合った、
適切な教科書を選ばなければいけません。
本屋で試し読みができない中、おすすめの教科書を自分一人で選ぶのは困難です。
こんな方におすすめ
- 獣医小動物整形外科に興味がある
- 獣医小動物整形外科のおすすめの教科書を知りたい
- 獣医小動物整形外科の勉強をはじめてみたい
ということがわかるので、ぜひ最後までお読みください。
私は、現在は獣医師として、主に整形外科手術を担当にして、働いています。
以前は東京大学で勤務し、学会でもアワード賞をいただきました。
その際に勉強になったおすすめの教科書をご紹介します。
詳しくは、『プロフィールや獣医師そらんの手術歴』をお読みください。
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管理者のプロフィール
こんにちは、獣医師そらあんです。 この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。 今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭 ...
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Contents
- 1 新卒獣医・獣医学生が持つべき勉強になる整形外科のおすすめ教科書:ベスト11選
- 1.1 小動物の整形外科とは?
- 1.2 Evans and de Lahunta 犬の解剖
- 1.3 AO法による犬と猫の骨折治療―基本原則から実践的手技まで
- 1.4 小動物の整形外科・骨折治療ハンドブック―Brinker,Piermattei,Floの整形
- 1.5 今すぐ実践!神経学的検査と整形外科学的検査のコツ
- 1.6 犬の整形外科触診テクニックonDVD
- 1.7 Color Atlas of Surgical Approaches to the Bones and Joints of the Dog and Cat. Thoracic and Pelvic Limbs
- 1.8 ベテリナリー・アナトミー―犬と猫の解剖カラーアトラス
- 1.9 猫の関節手術と筋骨格系の疾患
- 1.10 猫の整形外科
- 1.11 標準整形外科
- 1.12 AO法骨折治療[英語版Web付録付] 第3版
新卒獣医・獣医学生が持つべき勉強になる整形外科のおすすめ教科書:ベスト11選
小動物の整形外科とは?
小動物、特に犬と猫の整形外科は、触診が最も重要です。
時に飼い主は、破行する足の左右を間違っていたり、前後肢を誤っています。
そんな時に、犬や猫が送ってくれる、破行や痛みのサインを見逃さずに受け取らなければなりません。
整形外科疾患の診断には、触診の整形外科学的検査を行います。
では、この検査をする時に、骨、関節、筋肉、靭帯、腱の構造がわからないと検査ができますか?
答えは、No ですよね。
整形外科と解剖学は切っても切り離すことはできません。
つまり整形外科を勉強するには、解剖学の知識と整形外科の知識が必要になります。
正常を知らなければ、異常を見つけることはできません。
そこで、本記事では、獣医小動物整形外科疾患の触診、症状、診断、治療法を学べる教科書から動画、
整形外科を効率よく学べる教科書を紹介します。
Evans and de Lahunta 犬の解剖
犬の筋骨格系から、頸部・胸郭・前肢、腹腔・骨盤および後肢、頭部、神経系までを、
わかりやすいイラストを多用して解説しています。
基礎的な哺乳類の構造や、犬の特異的な形態を学ぶための詳細な解剖について、写真に偏らず、
わかりやすいイラストを多用した解説を多数掲載しています!
初めて犬の解剖実習を学ぶ学生にも、また、臨床現場での外科手術などに直面し、
もう一度詳細な構造の確認を必要とする臨床獣医師にとっても必携の1冊です!
筋肉の付着部や関節の構造、整形学的な知識を得るのに最適です。
しかし、デメリットとしては、肉眼所見がないので
あくまで仕組みとしての構造を理解する目的で、この教科書を使いましょう!
AO法による犬と猫の骨折治療―基本原則から実践的手技まで
世界中の定番! 獣医師のための骨折治療リファレンス+マニュアル!!
本書の5大特徴
1.AO法50年の研究成果の集大成
2.現時点で最善と考えられる手技を疾患部位ごとにセレクトして掲載
3.450点にもおよぶ豊富なカラー写真・イラストを使用しての理解促進
4.AO教育用ビデオ・アニメーション(英語版)DVD-ROMを使用しての理解促進(本文は日本語)
5.日本の動物整形外科臨床の最前線で活躍している獣医師による翻訳
この教科書は整形外科の中でも、特に骨折に焦点を置いた教科書です。
これ一冊読めばほとんどの骨折に対応できます。
オールカラーでわかりやすく、骨折の治し方だけではなく、
骨折治療の総論から各論まで全てがまとめられています。
小動物の整形外科・骨折治療ハンドブック―Brinker,Piermattei,Floの整形
小動物の整形外科・骨折治療ハンドブック―Brinker,Piermattei,Floの整形
■総論で整形外科的検査法、包帯法、骨折の治療法(内固定法ならびに創外固定法)、画像診断法、関節鏡検査法などについて解説。
■各論では、前肢そして後肢の主要な骨・関節に発生する様々なタイプの骨折、ここの関節疾患の特徴、診断、および治療に関して詳述。
四肢の触診方法を覚えるのに最適
解剖の仕組みの理解→治療が論理的に理解できる
「こういう解剖構造だからこのように治療する」など
様々なタイプの骨折の治療が載っています。
今すぐ実践!神経学的検査と整形外科学的検査のコツ
MVM連載「神経学的検査を習得しよう!!」と「整形外科学的検査も習得しよう!!」が大幅な加筆を経て待望の書籍化!
連載時にウェブで公開した動画122点に加え、新たに32点の所見・検査動画を追加。検査・診断の基本と実際がよくわかります。
診断に必要な各検査をコンパクトに紹介しているので、新人獣医師もベテラン獣医師も、診察室に1冊、備えておきたい解説書です。
犬の整形外科触診テクニックonDVD
整形外科的疾患の診断は視診・触診のテクニックがものをいい、治療・予後を左右すると言っても過言ではありません。
適確な診断が治療後の患者のQOLを高めます!!
Color Atlas of Surgical Approaches to the Bones and Joints of the Dog and Cat. Thoracic and Pelvic Limbs
犬と猫の四肢のよくある手術におけるアプローチ法に並行した形での解剖写真集
この中で一番オススメの最適本
実際の術式に沿った切開部位だけで、手術の進行と共に、出会う筋肉や神経血管が生の写真で記載されている
全て英語だが、ホルマリンなどで変色した状態ではなく、実際の手術した時のような筋肉や血管の色のまま説明がなされている
上記の本で、筋肉の付着部位、終始部位、靭帯、腱、筋肉の上下関係を覚えた後、
手術部位だけの視野になった時の理解に最適
(実際の手術では、1.の教科書の様に解剖では無いので、手術範囲は狭い。
その為、全体的な解剖だけを捉えていても、難しい。)
ベテリナリー・アナトミー―犬と猫の解剖カラーアトラス
犬と猫の体全体的な解剖のイラスト写真集
内臓の3D構造が分かり易く、腹部の解剖に最適
猫の関節手術と筋骨格系の疾患
猫の関節手術と筋骨格疾患の治療方法の総てがこの一冊に!!
・小動物臨床医に対し、猫の整形外科症例の診断を向上させて、それらに対する治療法の詳細な説明と治療選択肢を紹介!!
猫の整形外科
猫に焦点を絞った初めての整形外科専門書。本書では、猫に焦点を絞り、骨折治療を中心に整形外科の全容を体系化。
エキスパートを目指す方のための、猫の整形外科に関する専門的な知識を習得することができる一冊。
標準整形外科
医学生だけでなく運動器疾患診療にかかわる医療者に最も支持されている整形外科テキストの改訂第14版です。
豊富な写真やイラストには、より丁寧な解説が加わり、整形外科で扱う個々の疾患が易しく学べ、かつ詳細に理解できます。
今版では変形性関節症や関節リウマチの章がよりアップデートされました。
また代表的な身体検査をより理解するために付録WEB動画も掲載されています。
運動器疾患を学び、確かな診療・研究を目指す人にとって最良の1冊です。
こちらは人の教科書ですが、骨折のタイプなど動物より研究が進んでいることは言うまでもありません。
遭遇したことのない疾患に遭遇した時に、人の治療を知っておくことは非常に有用です。
ただし、頻繁には使いませんので、優先度は低め。
整形外科を極めたい、好きな場合は持っておいて損はないです。
AO法骨折治療[英語版Web付録付] 第3版
AOの骨折治療に関する基本的な考え方や理念に加え、この10年で新たに蓄積された基礎研究のデータや新開発の治療法なども余さず収載。
AOの原理に基づいた治療の実際までをわかりやすい図や写真、動画教材などを用いて丁寧に解説する。
世界中の術者に影響を与え続ける名著の改訂第3版、10年ぶりの大改訂!
本ブログでは、詳しく知りたい飼い主、獣医学生、進路や勉強に悩んでいる獣医師向けに、
出来る限り詳細に書いていますので、ぜひ他の記事もお読み下さい。
参考になれば嬉しいです。ここまでお読みいただきありがとうございました。