
獣医学生にとって、動物病院の就職活動は初めてのことばかりです。
新卒獣医師は、スキルアップを期待していることが多いでしょう。
でも病院側から考えると、学生に教える義務はなく、かつては1年間は掃除だけということもあったそうで、単なる労働力として雇われることもしばしばです。
せっかく獣医免許を取っても、免許を使わせてくれるような仕事を任せられないと意味がないですよね。
中には、やりたいことをやらせてくれないということで転職を考えている獣医師も多いと思います。
しかし、実際に働き始める前から診察や手術などをやらせてくれるかはなかなか判断がつきません。
新卒獣医師、獣医学性であれば就職活動は初めてのことですし、何を基準に病院を選んだらいいのか、わからない点が多いと思います。
また獣医師として重要視する部分はどこなのかを見つける必要があります。
実際に病院に実習。見学に行った時にどういう部分を見たらいいのか、気をつけるべきポイントをまとめました。
病院に騙されないように、自分のやりたいことをさせてもらえる病院選びをしましょう。
獣医学生や新卒獣医師にとって、一つ目の病院選びは非常の重要です。
スキルアップを考える新卒獣医師にとって、診察や手術を任せてもらえる病院を、
数多くの病院の中から選ぶのは至難の業です。
自分の重要視する点を考えて、失敗しない病院選びをして、自分の獣医人生をスタートさせましょう!
こんな方におすすめ
- 動物病院の就職活動が不安だ。
- 就職する動物病院の選び方がわからない。
- 病院選びを失敗したくない。
- 見学・実習の時に見るべきポイントを知りたい。
- 動物病院の見るべきポイント知りたい。
- 気をつけたい病院の選び方を知りたい。
- 動物病院の普段の姿を知りたい。
- 就職・転職活動で病院を見学するときの注意点を知りたい。
ということがわかるので、ぜひ最後までお読みください。
私は、現在は獣医師として、主に整形外科手術を担当にして、働いています。
以前は東京大学で勤務し、学会でもアワード賞をいただきました。
その際に勉強になったおすすめの教科書をご紹介します。
詳しくは、『プロフィールや獣医師そらんの手術歴』をお読みください。
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管理者のプロフィール
こんにちは、獣医師そらあんです。 この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。 今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭 ...
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動物病院の就職活動・就活〜流れ、選び方、質問、資格、連絡:電話、メールの方法・時間
動物病院の獣医学生の就職活動・就活
動物病院の就職活動は特殊です。
通常の企業と違って、エントリーシートや集団面接もありません。
就職活動解禁なども存在しませんので、自分で調べて早めに動き始める必要があります。
しかし、逆に一般的に言われる就職活動解禁がないので、それよりも前から行動が可能です。
また、実習に行った日にそのまま就職が決まるなんてこともあります。
獣医学生が就職活動・就活するベストなタイミング
決まった時期はありません。
焦る必要はないですが、早い人は5年生の時から決まっている学生もいます。
しかし、重要なのは、どういう獣医師になりたいか、どういう経験をしてキャリアを積んでいきたいかを考えることです。
大学によっては6年生になってから、就職活動のために外部の獣医師を呼んで講演してくれるところもあります。
その前に決まっていると、融通がきかなかったり、他にいいところが見つかっても自由が効きません。
では、実際に動物病院で働いていて、どの時期の学生が多いかというと
若いと4年生、遅い子で6年生の秋頃です。
6年生の春頃であれば、実際に働いている獣医師側として、そろそろの時期だなと考えます。
5年生は早いなと感じます。
また6年生の秋を過ぎると遅いのかなとか、他のところが蹴られて落ちたのかなと勘繰る時期です。
ただ遅い学生の場合は、論文が終わった後、6年生の冬ごろに来る学生もいますが、
かなり稀で、いい病院はすでに枠が埋まっていることが多いです。
実際に、病院で勤務していると、5年生の冬から6年生の春の間に来る学生を採用することが多いです。
大きい病院だと、採用枠も多いですが、それでも1年に3−4人の採用が多いので、人気の病院はすぐに埋まってしまいます。
選び方
雰囲気
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紹介(大学の先生や先輩、友達から)
多くは獣医学科の中の友達や、噂、教授や研究室の先輩から、おすすめの病院を紹介されることは多いです。
設備
やりたい検査があっても、その病院に検査がなければもやもやしたまま終わりになることもあります。
検査をして診断することが獣医師の成長につながるからです。
例えば血液検査
流れ
まずは行きたい動物病院が決まればホームページをチェックしましょう。
採用情報のページがあります。
応募資格や給料、勤務時間、その他手当、休日などが記載されています。
あとはスタッフの人数も確認しておきましょう。
実習する日数と準備するもの、履歴書を用意して、
電話かメール、採用情報の通りに応募しましょう。
メールはいつでもいいですが、
電話の場合は時間や、院長が出勤しているかが重要です。
院長の出勤日はホームページで確認して、時間は比較的空いている朝一をお勧めします。
曜日は祝日や土曜日は忙しいため、水曜日や木曜日がお勧めです。
実習期間は院長がいる日といない日、両方をカバーできるようにしましょう。
実習や見学の日程は、何日か候補を上げておき、病院に選んでもらうようにしておくといいです。
病院に行くときの服装はスーツにしましょう。
スーツであれば間違いはないですし、一番無難です。
確認が必要なものは、主に下記の4点です。
- 服:白衣orスクラブ
- 下履き:スリッパor踵がある院内靴(クロックスがダメな病院もあり)
- 昼食の有無
- 履歴書の有無
- 聴診器の有無
- 病院を訪れる時間・場所(正面は飼い主様ように、開院してから開くこともあり、裏口を指定されることも)
1日か数日の実習が終わった後も、最後に受け入れてくれたことへの、お礼のメールをしておきましょう。
質問
見学や実習の場合は、就職を前提にしていることが多いので、最後や途中で院長と話す場面は来ると思います。
その時に、実際の働き始める日にちや給料面、休日などを確認しましょう!
個人の動物病院だと、その場で就職が決まることもあります。
就職が決まった場合は、家を決める場合にも必要になってきますので、内定書も作成してもらいましょう。
資格
動物病院に就職する場合は、ホームページの採用情報を確認することが多いのですが、
そこには、経験者や新卒も可能など資格の欄があります。
また、行きたい病院が経験者、またはそれに値する経験者と記載があれば、迷わず連絡してみましょう。
例えば、学生でも外科や内科の研究室で、臨床に携わっていれば、経験者やそれに類する経験をしているとみなされることもあります。
連絡:電話、メールの方法・時間
メールで問い合わせるようにホームページの採用情報で指示がある場合には、電話はしない様にしましょう。
その様な病院は、忙しい病院が多く、電話してしまうと、何も確認しない学生とマイナスイメージがついています。
メールで必要なものをあらかじめ聞いていたり、実習の日程をあらかじめ候補を挙げておいて病院側に選んでもらえる様にしておくと、印象がいいです。
電話もそうですが、メールの場合は特に、自分の所属と自分の名前を忘れずに書いておきましょう。
私の病院にも、実習希望者や、就職希望者からよくメールが来ますが、
裏では、スタッフ間でその文面をある程度判断・評価されていますので、注意が必要です。
電話の場合も同様です。
多くの方が初めてメールをされると思いますので、下記に参考例を記載しておきます。(あくまで参考です。)
〇〇病院
院長 〇〇様
初めてご連絡を差し上げます。突然のメールで失礼いたします。
私は、〇〇大学、〇〇研究室所属、○年生の〇〇と申します。
(貴院のホームページを拝見しました、セミナーや学会でお世話になりました。など)
貴院のホームページを拝見して、就職を前提に、是非見学及び実習させていただきたく、ご連絡差し上げました。
候補日としては、
1,○月○日〜○月○日
2,○月○日〜○月○日
3,○月○日〜○月○日
を検討しております。
また必要な持参物を教えていただけると幸いです。
お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
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〇〇大学 獣医学科
○年生 名前
Tel
獣医学生にとって、初めての動物病院への連絡や就職活動は不安だと思います。
特に、企業ではないため、決まった就職時期やエントリーシートなどの活動もありませんし、詳しい情報もあまりないと思います。
同じ病院に友達と実習に苦こともないと思いますので、不安の中自分と戦わなければいけません。
また、大学内の就職案内もありますが、多くは企業向けで、動物病院はかなり特殊であり、個人事業主なので、決まった方法はなく、迷うことも多々あります。
実際に就職活動をする時の参考になれば幸いです。
本ブログでは、詳しく知りたい飼い主、獣医学生、進路や勉強に悩んでいる獣医師向けに、
出来る限り詳細に書いていますので、ぜひ他の記事もお読み下さい。
参考になれば嬉しいです。ここまでお読みいただきありがとうございました。