- 臨床で働いているけど、学会って参加した方がいいの?
- どの学会に参加したらいいの?
- 学会に参加だけしていませんか?
- 発表してみたいけど、テーマがわからない?
- スライドの作り方難しそう?
動物病院に勤務だけしていると、閉塞感を感じたり、徐々にモチベーションが下がってしまいます。
学会の参加は、新しいことを学んだり、同期と会うことで、仕事へのモチベーションも上がります。
また、実際に診察で遭遇する症例は、教科書通りでない場合も多くないでしょうか?
そういった症例もなんとなくの治療で終わっていませんか?
遭遇した症例を掘り下げて、実際に発表することで、獣医療に貢献だけでなく、自分にとっての財産となります。
実際に発表すると、その過程で多くのことを学ぶことができます。
動物の医療も分かってないことがまだまだ多く、あなたの発表を待っているのです。
実際に私は、発表をして、下記のアワードをいただきました。
全国獣医麻酔外科学会でアワードを受賞した経験から
参加するべき学会や学会での過ごし方について、参加する意味についてまとめました。
こんな方におすすめ
- 学会に参加してみたい獣医師
- どんな学会があって、どの学会に参加したらいいか迷っている方
- 学会での過ごし方に疑問を持っている方
ということがわかるので、ぜひ最後までお読みください。
私は、現在は獣医師として、主に整形外科手術を担当にして、働いています。
詳しくは、『プロフィールや獣医師そらんの手術歴』をお読みください。
-
管理者のプロフィール
こんにちは、獣医師そらあんです。 この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。 今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭 ...
続きを見る
Contents
現役臨床獣医師がおすすめする参加するべき獣医学会と獣医学会での過ごし方!
臨床獣医師がおすすめする参加するべき獣医学会
日本にはたくさんの学会があり、細かく分野で分かれていたり、地区で分かれています。
しかし、まずは、日本一大きい、国からも認められている学会から参加した方が、セミナーや講演会も活発です。
現在日本で参加するべき学会は2個です。
日本獣医麻酔外科学会
一般社団法人獣医麻酔外科学会 Japanese Society of Veterinary Anesthesia and Surgery (JSVAS)
こちらは外科、麻酔の学会になります。
日本獣医内科学アカデミー学術大会(JCVIM)
日本獣医内科学アカデミーは2002年に全国獣医系16大学の内科系教員によって設立された団体で、
2004年から16回にわたって獣医系の各種団体の皆様にご協力いただいて学術大会を開催してきました。
循環器から、皮膚科、消化器内科に至るまで全ての内科疾患に関しての学会です。
臨床獣医師が学会に参加する目的
獣医学会中に行われているのは、発表だけではありません。
個人獣医による発表の他に、有名講師による講演・セミナー、講演者たちによる症例のディスカッション
事前の申し込みによるランチョンセミナーやサテライトセミナーという実習まであります。
また、外部講師:人医療の医者も交えたセミナーが開催されることもあります。
ここに注意
どれも通常の動物病院勤務の間では、経験できない意見交換です。
自分では正しいと思っていたことが間違っていたり、
自分が悩んだ症例が発表されていることだってあります。
自分の興味のある分野を、勉強できたり、
先まで公演してくれた先生に質問だってできます。
ポイント
自分の知識のブラッシュアップとともに、モチベーションもあげることができます。
さらに発表する側になると、発表する力も同時に付きます。
獣医学会に参加する意味、メリットは?
ただお金を払ってぼんやり聴いているだけではもったないです。
なぜなら、今発表されていることは、全て最新のことです。
その為、どの分野が今注目されているのか、どこまでがわかっていて、どこが解明されていないのか学会を聞けばわかります。
まだまだ教科書に載らないようなことが学会では、たくさん発表されているのです。
ポイント
そういったことを意識しながら聞くことで、発表を求められている分野が分かりますので、テーマを決める一因になると思います。
また、普段悩んでいたことを最先端の先生に聞くことで、明日からの診察に生かすことだってできます。
先生とつながりを持っていることで、診察に悩んだ時の相談や、転職にも役立ちます。
同期に会うことだってあると思いますので、いい気分転換にもなります。
意外と同期がすごい発表をしていると、いい刺激にもなります。
なかなか勉強できなかったり、友人と会う機会がない臨床獣医ですが、
学会を通して同窓会のような形でリフレッシュしたり、知識を取り入れるいい機会になります。
獣医学会でのおすすめの過ごし方!
学会では、試験勉強ではありませんので、普段自分が気になっていることを抄録、プログラムで確認して、気になっている物だけ聞けばいいです。
ほとんどの発表の最後は、「ここが足りていなのでさらなる研究が必要」となります。
そこが自分の発表チャンスということです。
上記よりも、重要なのは横のつながりです。
学会は必ず、1日目の後に懇親会があります。
最近は飲み会などを参加しない人が増えていますが、だからこそチャンスです。
大学の先生や、ついさっきまで発表されていた先生とお近づきになり、名前を覚えてもらうチャンスです。
ポイント
学会に参加した時は必ず懇親会に参加しましょう。
その時は、名札と、もし発表の自分のテーマを考えている場合は草案を持って見せてみましょう。
もし転職、自分のスキルアップを考えているのであれば、自分が勉強になったような発表を行った先生の病院に行くこともできます。
そして絶対に名刺を渡してアピールしましょう!
日本の獣医学会の限界、デメリット
日本の学会に参加するだけではデメリットもあります。
ここに注意
日本の学会の限界は、発表が少ないことです。
初めて参加すると、その熱量や人数にびっくりすると思います。
しかし、何回か連続で参加すると、発表している獣医師や病院、大学は決まっていたり、
参加している人も固定で同じ人しか見なくなったり、人数や規模も小さくなっている様に感じるはずです。
しかし、海外の発表では、数が多いので、厳選され、内容が吟味されるので、落ちることもしばしばです。
機会があれば、海外の学会を一回だけでも旅行がてら参加してみてください。
きっと、その会場の大きさや、発表の数、人数、熱量にびっくりすることと思います。
日本から参加しやすい国際学会:海外の学会
AiSVS
アジア獣医外科学会
AiCVIM
アジア獣医内科学会
ACVS
米国獣医外科学会
ACVIM
米国獣医内科学会
アメリカの獣医レベルはヨーロッパとならび世界トップの水準です。
そのアメリカでの獣医内科学会で発表が許されることは、非常に名誉なことです。
日本から簡単に海外の学会に参加する方法
個人で登録して、出席する方法もありますが、
英語が苦手な方に日洋航空からツアーが組まれていますので、このツアーを使う方法も一つです。
メモ
ここから参加すれば、学会だけでなく、好きなセミナーや実習に参加することも可能です。
例えば、昨年の米国内科学会についてもツアーが組まれています。
本ブログでは、詳しく知りたい飼い主、獣医学生、進路や勉強に悩んでいる獣医師向けに、
出来る限り詳細に書いていますので、ぜひ他の記事もお読み下さい。
参考になれば嬉しいです。ここまでお読みいただきありがとうございました。