腫瘍外科

現役臨床獣医師解説!新卒獣医・新人獣医が持つべき勉強になる犬と猫の細胞診、病理におすすめ教科書、本、参考書

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そらん
犬や猫のFNA、細胞診をもっと詳しくなりたい!勉強したい!

犬と猫の細胞診をよく見てもよくわからない。

犬と猫の臨床病理が苦手である。

犬と猫のFNAをして、細胞を顕微鏡で見てもわからない。

犬と猫の細胞診の勉強、FNAの勉強をしたい!

犬と猫の細胞診、血球診:百分比の勉強におすすめの教科書、本、専門書を知りたい。

犬と猫の血球の百分比の勉強したい。

白血球を数える時に顕微鏡で見てもよくわからない。

犬や猫の細胞診と血球診があるけど、どうやって勉強したらいいかわからない。

犬と猫の、病理の勉強をしたい!

顕微鏡で見る細胞診は、採材した場所、疑われる病気、特徴的な細胞の形を覚えていると、かなりの確率で当てることができます。

腫瘤や腫瘍を見つけて、FNAで細胞診を行右ことは、動物にとっても負担が少なく、病理の結果がすぐに出ますので、

この技術を習得しておくことは非常に重要であり、有用です。

本記事では、診察に日常的に行われる、また非常に有用な細胞診、血球診の勉強にベストなおすすめの教科書、参考書を解説します。

 

獣医の教科書は非常に多く、かつ高額です。

高給であれば試しで買ってもいいですが、少ない給料の中で自分に合った、

適切な教科書を選ばなければいけません。

本屋で試し読みができない中、おすすめの教科書を自分一人で選ぶのは困難です。

 

こんな方におすすめ

  • 犬と猫のFNA、細胞診に興味がある
  • 犬と猫の腫瘍の診断の細胞診の勉強におすすめの教科書を知りたい
  • 犬と猫の細胞診、血球診の勉強をはじめてみたい
  • 犬と猫の細胞診、血球診に自信がない。
  • 犬と猫の細胞診、血球診をしても、顕微鏡で見た細胞がよくわからない

ということがわかるので、ぜひ最後までお読みください。

 

私は、現在は獣医師として、主に整形外科手術を担当にして、働いています。

以前は東京大学で勤務し、学会でもアワード賞をいただきました。

その際に勉強になったおすすめの教科書をご紹介します。

詳しくは、『プロフィールや獣医師そらんの手術歴』をお読みください。

 

管理者のプロフィール

こんにちは、獣医師そらあんです。 この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。 今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭 ...

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現役臨床獣医師解説!新卒獣医・新人獣医が持つべき勉強になる犬と猫の細胞診、病理におすすめ教科書、本、参考書

明日から使える!臨床獣医師にとっての病理学の重要性と効率的な勉強法

そらん
病理学の勉強なんて臨床獣医師には関係ない?診断は外注検査で結果も鵜呑みで大丈夫?

そう思っていませんか。

ペットの高齢化についてまわる腫瘍、その腫瘍の診断を唯一できるのが病理診断です。

遭遇頻度も高い腫瘍の診断に、病理学は必要不可欠であり、一度修得すれば、診察においても、非常に有用な武器となります。

まずは取り掛かりにくい病理学の勉強のポイントについてお話ししたいと思います。

臨床現場で即戦力になる病理学

病理学は大きく二つに分けられ、1つは細胞診断、もう1つは組織診断に分かれるのでそれぞれ紹介します。

細胞診断に必要な力

視診、触診

結論から先に言うと、これが最も大事です。

これは、何か腫瘤があった時に、

  • 場所
  • 大きさ
  • 腫大のスピード
  • 硬結感の有無
  • 腫瘤の場所(皮膚、皮内、皮下)
  • 可動性の有無

を、チェック欄などを使用しながら確認することが最も大事です。

ココがポイント

殆どの場合これだけで、腫瘍の鑑別が5種類以内に絞ることができます。

腫瘍か非腫瘍か

細胞診断でいざ顕微鏡で見る時に迷うのがこれです。

ここも見るポイントがあります。

  • 採取した場所
  • 細胞質と核のバランス
  • 核、細胞の大小不同
  • 細胞ピラミッドのバランスの変化
  • 細胞異型
  • 核異型
  • 分裂像(増殖形態)
  • 壊死巣形成
  • 周囲組織への浸潤性
  • リンバ管浸潤の有無

ココがポイント

ここを押さえれば、まず腫瘍かそうでないかを線引きできます。

種類の特定

顕微鏡で目にした細胞を腫瘍と診断した次は分類です。

上皮系と間葉系、独立円形に分かれます。

  • 上皮系は、細胞がシート上で、必ず被包化されています。

間葉系は血球系と間葉組織系に分かれ、

  • 血球系は独立円形でバラバラです。
  • 間葉組織系は紡錘形が特徴的です。

分かりやすい腫瘍を見逃さない

通常、細胞診のみでの診断は不可能です。

しかし一部の腫瘍は、細胞診で非常に特徴的な所見を示します。

例えば、肥満細胞腫、扁平上皮癌、鼻腔腺癌、リンパ腫、メラノーマ、骨肉腫、血管周皮腫、肛門嚢腺癌などです。

更にこれらの腫瘍は、遭遇頻度も高いものなので、これを見逃さなければ、細胞診の目的の大部分はカバーできます。

組織診断に必要な力

こちらは殆ど細胞診断と同様ですが、一番違うのは検査センターに送る為、

  • ホルマリンの濃度
  • 生理食塩水での保管

など、検体の処理が一番重要になってきます。

病理検査は、一般的には外検査センターに外注する為、長期の時間がかかります。

その為、腫瘍であればその間に進行、転移することもしばしばです。

ポイント

特に細胞診断は、病院内でその場で結果を得ることができ、即日の飼い主への治療方針の提案、及び治療開始、手術中の迅速診断にも非常に有効です。

上記のポイントを押さえながら普段の診察に臨むことで、効率良く病理学の勉強ができます。

臨床獣医師だけでも、病理医だけでも、いい治療はできません。

注意ポイント

病理学のことをわかっている獣医師だからこそ、より質の高い治療につながります。

新卒獣医・新人獣医が持つべき勉強になる犬と猫の細胞診、病理におすすめ教科書、本、参考書

犬と猫の細胞学 カラーアトラスと解釈のためのガイド -第2版-

著/Rose E. Raskin
Denny J. Meyer
訳/作野幸考 横内博文
監/松原哲舟 松本薫
A4判 480ページ オールカラー

標本作製の基礎から免疫染色まで臨床医が必要とする細胞診についての知識を網羅!!

診察の際に、しこりができた、腫瘤がある、FNAの検査をする機会は非常に多いです。

そんな時に役立つ細胞診の本です。

犬と猫の細胞診の総てがこの一冊に!!
標本作製の基礎から免疫染色まで臨床医が必要とする細胞診についての知識を網羅!!

CONTENTS
1章 イントロダクション/2章 皮膚と皮下の病変:マス、嚢胞、潰瘍、瘻管/3章 鼻の滲出液およびマス/4章 口咽頭および扁桃/5章 眼とその関連構造/6章 外耳道/7章 皮下腺組織:乳腺、唾液腺、甲状腺、および上皮小体/8章 リンパ節/9章 滑液/10章 筋骨格系の細胞診/11章 脳脊髄液の分析/12章 腹水と胸水/13章 経気管および気管支肺胞洗浄/14章 肺実質/15章 肝臓/16章 脾臓の実質/17章 腎臓実質/18章 尿沈渣と尿路の細胞診/19章 オスの生殖道の細胞診/20章 腟/21章 直腸粘膜のスクレーピング/22章 末梢血のスメアー/23章 骨髄/カラー図解

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定価28,600円(税2,600円)
販売価格7,700円(税700円)

犬と猫の細胞診と血球診 -第3版-

著/Rick L. Cowell
Ronald D. Tyler
James H. Meinkoth
Dennis B. DeNicola
訳/斑目広郎
監/松原哲舟 松本薫
A4判 480ページ オールカラー
定価20,900円(税1,900円)
販売価格7,700円(税700円)

診察の際に、しこりができた、腫瘤がある、FNAの検査をする機会は非常に多いです。

そんな時に役立つ細胞診の本です。

また細胞診だけでなく、骨髄検査や、血液塗抹検査も解説されています。

ベストセラーとなった『犬と猫の細胞診と血球診 第2版』の改訂版で、当時オクラホマ大学の病理学教室の教授であった
Dr. Cowellが、ANTECHへと移籍された後に著された本で、実際の臨床検査所でみられた細胞の確実な診断方法を
解説しています。

CONTENTS
1章 サンプル採取および標本作製/2章 細胞タイプと悪性腫瘍の基準/3章 主要感染性因子/4章 円形細胞/5章 皮膚および皮下の病変/6章 皮下の腺組織:乳腺、唾液腺、甲状腺および上皮小体(副甲状腺)/7章 鼻の滲出液および腫瘤/8章 口腔咽頭と扁桃/9章 眼球および付属構造/10章 外耳道/11章 リンパ節/12章 滑液検査/13章 骨格筋系の細胞診/14章 脳脊髄液の検査/15章 腹腔、胸腔、および心膜(嚢)腔の浸出液(貯留液)(腹水、胸水、心嚢(膜)水)/16章 気管および気管支肺胞洗浄液/17章 肺および胸腔内構造/18章 消化管/19章 膵臓/20章 肝臓/21章 脾臓/22章 腎臓/23章 尿沈渣の細胞診/24章 雄性生殖器の細胞診:前立腺、精巣および精子/25章 膣細胞診 /26章 末梢血塗抹標本/27章 骨髄

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犬と猫の細胞診と血球診 -第2版-

著/ Rick L. Cowell
Ronald D. Tyler
James H. Meinkoth
訳/坂邊恵美子
監/松原哲舟
A4変形判 352ページ オールカラー

この本は、24名の各分野(臓器別)での最高の専門家が最新知識を呈示してくれており、この本こそ獣医細胞診の決定版であると言えます。

CONTENTS
1章 イントロダクション/2章 皮膚と皮下の病変:マス、嚢胞、潰瘍、瘻管/3章 鼻の滲出液およびマス/4章 口咽頭および扁桃/5章 眼とその関連構造/6章 外耳道/7章 皮下腺組織:乳腺、唾液腺、甲状腺、および上皮小体/8章 リンパ節/9章 滑液/10章 筋骨格系の細胞診/11章 脳脊髄液の分析/12章 腹水と胸水/13章 経気管および気管支肺胞洗浄/14章 肺実質/15章 肝臓/16章 脾臓の実質/17章 腎臓実質/18章 尿沈渣と尿路の細胞診/19章 オスの生殖道の細胞診/20章 腟/21章 直腸粘膜のスクレーピング/22章 末梢血のスメアー/23章 骨髄/カラー図解

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定価18,700円(税1,700円)
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カラーアトラス 犬と猫の外科病理学 皮膚病理学と皮膚の腫瘍

/Julie A. Yager
Brian Wilcok
訳/大町哲夫
A4変形判 324ページ
定価33,000円(税3,000円)
販売価格4,400円(税400円)

CONTENTS
●標本採取法、バイオプシー法、処理法、染色法そして輸送法や検査法などを適切に記述しています。
●700図以上のカラー臨床写真を内眼的所見と組織病理学的観点から説明しています。
●ラボテストのあと、鑑別診断法や更に行うべき検査法、そしてどのようにそれを決めていくかを系統的に解説しています。
●各顕微鏡写真でハイライトとなる特徴的な診断所見を取り上げ、50以上の表と要約でキーポイントを分類しています。
●炎症性増殖性および腫瘍性の皮膚病に品種好発性などの記述も含めて、それらの病因と病理発生論を説明しています。
●各トピックスにおける文献をすぐに調べられるように広範な文献集を付けています。

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本ブログでは、詳しく知りたい飼い主、獣医学生、進路や勉強に悩んでいる獣医師向けに、

出来る限り詳細に書いていますので、ぜひ他の記事もお読み下さい。

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