整形外科

獣医師必見!臨床獣医師が学会で発表するために必要な診察方法、準備、意識すること

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そらん
犬や猫の症例で学会発表したいけど、どうしたら良いかわからない

学会に参加したけど、自分も発表してみたい!

発表するときに、どういう準備をしておけば良いの?

普段の診察で、発表できるような珍しい、勉強になる症例は突然きます。

普段から発表できるような、データの取り方をしていないと、

いざというときにすでにデータを取れなくなっていて困ってしまいます。

ポイント

またいつでも発表できるようなデータの取り方、診察の仕方をしていると、誤診も防ぐことができ、普段の診察も向上します。

本記事では、診察にの際にも影響する、いつでも発表できるように普段の診察から気をつけることを解説します。

これを意識して、普段の診察に取り組むことで、発表の際に困らないデータをまとめることができます。

 

いざ、発表しようと思っても、また、発表できるような珍しい、勉強になる症例に出会っても

発表できるようなデータや検査結果が揃っていないと発表できません。

発表できるためには、普段から同じ方法で症例に向き合わなければなりません。

後でこういうデータも欲しかった、隣らないように、毎回同じクオリティで、

発表しても恥ずかしくないような検査結果を意識しましょう。

 

こんな方におすすめ

  • 犬と猫の学会発表に興味がある方
  • 犬と猫の症例発表をしてみたい方
  • 犬と猫の学会発表に自信がない。
  • 犬と猫の学会発表しようとしたときに、データがなくて困った方へ

ということがわかるので、ぜひ最後までお読みください。

 

私は、現在は獣医師として、主に整形外科手術を担当にして、働いています。

以前は東京大学で勤務し、学会でもアワード賞をいただきました。

その際に勉強になったおすすめの教科書をご紹介します。

詳しくは、『プロフィールや獣医師そらんの手術歴』をお読みください。

 

管理者のプロフィール

こんにちは、獣医師そらあんです。 この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。 今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭 ...

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学会の参加方法や過ごし方については、下記の記事をどうぞ!

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多くの方は、初めは学会に参加するだけだと思います。

多くは、先輩に言われたり、病院の方針で1年に1回は発表を義務付けられたり、

自分で発表したいと思えるような症例に出会ったときに発表に取り組むのではないでしょうか?

まずは、実際にテーマを決めて発表の準備に入ります。

しかし、いざ発表の準備をすると、症例の外貌写真がなかったり、レントゲンデータ、手術写真が揃っていなかったりと、そんな経験はないでしょうか。

不完全なデータで発表をしても、あまり評価はされませんし、伝えたいことが伝わりません。

ここからは普段の診察に取り入れるべき、習慣を書いていきたいと思います。

これを習慣にすることでいつどんな症例でも発表できるようになります。

診察に必須、記録を撮る!:学会発表の第1歩

特に整形、神経疾患を診察する時ですが、診察、手術の時には必ず、ビデオ、写真を撮りましょう。

これは、治療を開始する前の歩き方の状態を残しておく事で、客観的な評価につながります。

また最近はスローにできるビデオもありますので、破行が分かりにくい場合はそう言った機能を使うこともできます。

治療後、飼い主に見せる事で、どれくらい改善しているかを見せることもできます。

これは治療後も撮る事で比較できますし、学会発表の時に前後を比較して見てもらう事で、

誰にでも、分かりやすく問題点や解決法を伝えることができます。

ポイント

ですので、診察室の中に、ビデオカメラを置いておきましょう。

診察時以外にも、手術時にその都度意識して写真を取ることを心がけましょう。

実際に手術を執刀すると、手術に集中してしまうので、周りのスタッフに取るようにお願いしておきましょう!

手術時の写真は、術後に飼い主にこういった異常があったので、このように手術した証明にもなります。

診察時、手術前、手術中、術後、検診時の写真、動画があるとどうでしょう?

発表の時も説得力がありますよね。

ポイント

質の良い情報を得るために、撮り方も意識しましょう!

撮れば良いというものではありません。

歩き方の動画の時に手振れが酷かったり、ピントがずれていたりしては意味がありません。

何のために、どこをみてほしくて動画を、写真を撮るかを常に考えましょう。

見る側が努力しなくても、頭に入ってくるようなデータでないと、本当に伝えたいことが見る側に伝わりません。

例えば上限反転した逆さまの写真や動画はどうでしょうか?

その症例が足をあげていたり、引きずっていてもわかりづらいですよね。

注意ポイント

データや検査結果は、客観的に、第3者に異常・結果を伝えるための手紙です。

受け取る側のことを考えてわかりやすさに努めましょう!

世界共通!レントゲン、エコーなど検査の表示方法!

胸部や腹部、そして整形外科分野での各部位のレントゲンの撮り方には決まった撮り方があります。

それが守られていないレントゲン画像を発表で使用すると、それだけで完成度の低さが表れてしまします。

正確なレントゲン画像を撮ることに拘ってください。

そうする事で技術もついてきますし、いざ発表できるような症例に当たって、

レントゲンを見返すと汚いレントゲン画像で発表できないということがなくなります。

常に、決まった方法でレントゲン画像を撮ってください。

例えば胸部や腹部では、横向きは左が頭、お腹が下と決まっています。

仰向けでは、上が頭、右が動物の左側となっています。

胃袋の位置と心臓の向きを見ると、右が左側になっていることがわかります。

各レントゲンの撮影方法は別記事にてまとめます。

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エコー:超音波画像では、

腹部超音波は、右が尾側、上が腹側と決まっています。

心臓のエコーは、元々決まった撮影方法があります。

例えば四腔断面、流出路断面、乳頭筋レベル、腱索レベル、大動脈レベルなど

獣医師が発表を決めるポイント!整形外科学会での実際!

上記のデータ集めは、診察の習慣として身につけて欲しい点です。

この基礎があった上で発表が可能になります。

これは実際に難しそうに見えますが、そうではありません。

自分の中で習慣化してしまうことで、データを取ることもおっくうにならずに慣れてしまいます。

検査自体は、そんなに時間もかかりません。

注意ポイント

後でこういった検査も、と、後出しすると、どんどん時間がかかりますので、初めから決まった方法で一回で決めてしまいましょう!

あなたの発表で多くの命が救えるかもしれません。

学会では皆さんの発表を待っています。

是非恐れずに、上記の方法でどんどん発表してください!

 

本ブログでは、詳しく知りたい飼い主、獣医学生、進路や勉強に悩んでいる獣医師向けに、

出来る限り詳細に書いていますので、ぜひ他の記事もお読み下さい。

参考になれば嬉しいです。ここまでお読みいただきありがとうございました。

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